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南越後の山里で採れる山菜の話

山や沢へ行くと言うと必ず山菜?魚釣り?と聞かれてしまう。何かを採らないと変なんでしょうかね。私の場合、ほとんどは、ただそこに行ってリフレッシュできれば、全然OKなんですが。

野遊びとしての山菜採りは、かなり周囲の方から喜ばれる趣味のひとつですが、なにも有り余るほど採らなくてもいいのでは?と思ってしまう。これは魚捕りの方にも言えることですが、根絶やしにするような採取の仕方や、地元の方からひんしゅくを買うような行為をしていることに気が付かない人の多いこと、かなりヤバいよ。

また、ジュースの空き缶やたばこ、ゴミを残していく人たち、だいっきらい! 来るな! 新潟県では群馬県人が大変、評判良く無い、ほんとだよ、風評となって定着してしまっていますが、他の方々も、私から見ればほとんど同様ですね。ともかく分をわきまえて遊びませんか。

春の山菜は、豪雪地ならではの楽しみ。沢山あるけど自分で美味しいと思っているもののみ紹介します。まずは、山ウド。 ウドのたいぼくのウドだ。

うど

ウドは、かなり勾配のきつい足場の悪い山の斜面に派生します。早くて4月下旬から、6月までくらいが旬でしょう。きちんとした滑らない足回りや装備がないと滑落してけがをします。雪渓から沢に落っこちて亡くなっちゃう人も毎年いるようです。それと山菜用のナイフが必須です。

で、見つけるのが難しい方かも知れません。間違えやすい似たような植生がたくさんありますが、葉っぱが一枚ずつ分離していること、幹にうぶげのようなトゲドゲがあるので、これさえ覚えておけば大丈夫。写 真では良く見えないかも。
あまり大きくなった物は硬くて美味しくありません。まさにウドのたいぼくと言うことです。

食べ方としては一般的に、ゴマ合えですね。てっ言うかそれしか知らない。作り方もおばあちゃん任せでよく解らないので、ごめんなさい。とても美味しいのですが、食べ過ぎるとお腹をこわします。


ふきのとうふきのとう

時期的には、3月中旬から4月初旬まででしょう。山菜っていうか、田んぼのあぜ道にも派生しているので、野草というべきか。里の雪が融け始めるころ、春が来たって知らせてくれるのがフキの新芽であるふきのとうです。

写真のように開花する前のつぼみ状の物が美味しいのですが、開いてしまっても葉っぱの部分を選別 すれば大丈夫です。また、 山裾の残雪から流れる雪解け水の中に黄色いふきのとうが見つかったら最上の品です。
食しかたとしては、テンプラにする方も多いですが、一押しは、ふき味噌でしょう。開いてしまった花の部分は外して湯がいてください。すり鉢へ移して味噌とお酒を加え、ごりごりとすり潰す、砂糖がほんの少し入るのかな。
これ食べないと、ぜったい春きません!


 

木の芽木の芽

正確には三つ葉アケビの新芽なんですが、どうも春の山菜の代表格と思っていたのは、南越後の限られた地域だけのようですね。
フキや木の芽などは、長いこと冷たい雪の下に埋もれていた土から採れた物でないと、苦味やえぐ味が強すぎて繊細な風味や、やわらかな食感がまったく別 物の様なんだそうです。

採取できる時期は比較的長く、日当たりの良い丘陵や川沿いでは4月から、残雪の残る山間地域では6月くらいまで採れます。
日当たりの良い山道脇にもひょいひょい生えているので、ひと掴みほど採れそうだったら摘み集めてみてください。必ず三枚の葉っぱに注目のこと。

どうやって食するかと言うとおひたしですね、さっと湯がいて冷たい水にさらすとアクが抜けます。料亭ではウズラの卵(黄身のみ)などをのっけて出されるようですが、薄口醤油だけでも断然いけますし、お勧めは姥ッ沢のおばあさんに教えてもらった、秋に採っておいた胡桃の粉をまぶしていただく方法で、これはもう試してほしいですね、最高と思います。


 

たらの芽たらの芽

以前は、この地域ではあまり採取しなかった山菜です。スーパーなどで高値で流通 しているのを観てから食べてみようかなって思った程度なんですが、大好物と言う方も。
たらの芽の食しかたは、テンプラしか知りません。ほかにおいしい食べ方を御存じの方がいらしたら教えて下さい。

採取の時期としては、4月からほんの一時が旬の食財です。写真の様に一番芽がぷっくりと膨らんだところをぽっきんと頂くわけですが、これ以上伸び過ぎたらもう食べられません。
先人に越されて悔しくても二番芽以降の新芽まで採ってしまえば陶然、枯れます!解りますよね。

比較的群生していますので、一本見つけたら一晩のおつまみ程度は採れるでしょう。たらの幹は、写 真のように下から上まで鋭い刺があります。したがって採取には、皮手袋のような丈夫な保護用具が必須です。刺だらけの一本の棒状の木がにょきにょき立ち上がっている様子は、よくよく観ると妙な感じです。間違えても似たような刺の無い植生は採らないで下さい。


ぜんまいぜんまい

ゼンマイ、ワラビ、コゴミともにシダ科の植物で葉が開く前の新芽を食用とします。時期的には4月末から6月くらいまででしょうか。ひらいてしまうと筋が硬くて食べられません。コゴミやワラビは、採取して直ぐに茹でて灰汁抜きすれば苦味の美味しい春の食材となります。

ゼンマイは、かなり山奥の広い斜面で採れ、したがって時期も比較的長いようです。 たぶんある場所、場所に群生しているんだと思われますが、ある程度量を採取しないと食材に加工できないし、綿を取り除き茹でて灰汁抜きし何日もござの上で天日に干して、年寄りの熟練の手技で揉みほぐし、やっと食材となる、キロ数万円のプロの山菜採りの領分です。ちょっとばかし見つけても興味本位 で手を出さないこと。

基本的に乾燥させた保存食なので、お正月などにに煮物とすることが多いですね。


野わさび野わさび

4月から5月にかけて白い可憐な花を咲かせます。南越後地域では、野生のワサビは珍しいのではないでしょうか。年間を通 して冷たい湧き水の枯れない場所にしか派生しないと聞きます。

むかし大崎トンネルのできる前、八海山水源地で栽培しているのを観たことがあり、大崎菜と同様、大崎地区の名産品だったと思ったんですが、宣伝がへたくそな時代だったんですね。今は痕跡もありません。

野わさびの根の部分は、市販の栽培品種に比べるとほんとうに貧相でかわいそうですし、採取してしまえば、文字どうり根絶やしにするわけですから、採ってはいけないということです。
で、ちょっとづつ立派な茎の部分から何本かをナイフで頂いて、おひたしにすると、なんとも風情のある旬な味わいを楽しめるというわけです。大人っだなー、でも場所は教えない。